『薬屋のひとりごと』は、架空の中華風帝国・茘(リー)の後宮を舞台に、薬師の少女・猫猫(マオマオ)が薬学の知識で数々の事件の謎を解いていく後宮ミステリーです。小説・漫画あわせたシリーズ累計発行部数は4,500万部を突破(2025年11月時点)した大ヒット作。この記事では、はじめて読む人や「キャラの関係がややこしくなってきた」という人に向けて、主要登場人物の設定と関係を整理していきます。あわせて、意外と知られていない「漫画版が2種類ある」問題も解説します。
作品のきほん
原作は日向夏による小説で、2011年10月に小説投稿サイト「小説家になろう」で連載がスタート。人気を受けて書籍化され、現在はヒーロー文庫から刊行されています。2017年からは『月刊ビッグガンガン』と『月刊サンデーGX』の2誌で、それぞれ別の漫画家によるコミカライズが並行連載されているのが本作の大きな特徴。テレビアニメ化もされており、メディアミックス全体で人気が拡大し続けています。
あらすじ(ネタバレ控えめ)
花街で薬師として働く少女・猫猫は、薬草採取に出かけた森で人攫いにあい、後宮に下女として売られてしまいます。年季が明けるまで目立たず過ごすつもりだったのに、皇子の衰弱事件の謎をうっかり解いてしまったことから、美形の宦官・壬氏(ジンシ)の目に留まり、以後さまざまな事件の解決を手伝わされることに。やがて事件は後宮の外、国家を揺るがす陰謀へとつながっていき、壬氏の隠された正体、そして二人の関係も少しずつ変化していきます。
主要人物
猫猫(マオマオ)
本作の主人公。初登場時17歳の薬師で、身長153cm。花街で医師の養父を手伝って育ちました。薬と毒への探究心が人一倍強く、その知識で後宮の怪事件を次々と解き明かしていきます。能力を発揮すると面倒事が増えるとわかっているので、ふだんは無能なふりをして過ごしているのがポイント。玉葉妃とその娘の病気の原因を見抜いたことをきっかけに、下女から玉葉妃付きの侍女へ抜擢され、物語が大きく動き出します。
壬氏(ジンシ)
後宮を管理する絶世の美形宦官。その美貌は後宮の妃たちすら虜にするほどですが、猫猫にだけはまったく通用せず、むしろ塩対応されるのが定番のやり取りになっています。猫猫の観察眼と薬学の知識を見込んで、たびたび厄介事を持ち込んでくる張本人。彼の「本当の正体」は物語全体の大きな鍵になっているので、ぜひ本編で確かめてください。
後宮の妃たち
後宮で最も格式が高いのが、宝石の名を冠した宮に住む上級妃(四夫人)です。物語の序盤はこの妃たちを中心に事件が起こります。
玉葉妃(ギョクヨウひ)
翡翠宮に住む皇帝の寵妃(位は貴妃)。赤い髪と翡翠色の目を持つ、明るく家庭的な女性です。穏やかな性格の反面とても用心深く、本当に信頼できる侍女しかそばに置きません。猫猫の恩人であり最大の理解者のひとりで、皇帝との間に娘の鈴麗(リンリー)がいます。猫猫に対する壬氏の気持ちをいち早く見抜いて、二人の関係を面白がっている節も。
梨花妃(リファひ)
水晶宮に住む妃(位は賢妃)。気品と寛大さを備えた、まさに「賢妃」の名にふさわしい女性です。序盤の「皇子衰弱事件」で大きな悲しみを経験しますが、猫猫の看病で立ち直って以降は、身分を超えて猫猫を気にかけるようになります。玉葉妃とは別の形で猫猫の後ろ盾になっていく人物です。
里樹妃(リーシュひ)
金剛宮に住む最年少の妃(位は徳妃、初登場時14歳)。先帝の妃だった過去を持つ特異な経歴から侍女に軽んじられ、いじめを受けている不憫な立場です。魚介が食べられないことも「偏食」と誤解されていましたが、猫猫が食物アレルギーだと見抜いたことで命の危険から救われました。恋に恋するお年頃の、シリーズ屈指の癒やし枠です。
阿多妃(アードゥオひ)
皇帝が東宮時代に迎えた唯一の妃で、高順や皇帝とは幼馴染の間柄。凛とした男装の麗人のような存在感で人気の高いキャラクターです。彼女の身の上と決断は、序盤の物語の中でも特に切ないエピソードとして描かれます。
猫猫を取り巻く人々
高順(ガオシュン)
壬氏付きの武官で、36歳の苦労人。主人に振り回されながらも忠義に厚く、非常にまめで気が利きます。猫猫を「小猫(シャオマオ)」と呼び、好物の肉まんをそっと差し入れてくれる気遣いから、猫猫には「癒し系」と認識されています。代々皇族を守護する馬の一族の出身で、その家族も物語が進むと続々登場します。
羅門(ルォメン)
猫猫の養父で、薬の師匠。花街の医者として暮らしていますが、元は後宮の医官で、国からの留学経験もある国内トップクラスの名医です。温和な人柄で「老婆のよう」と形容されるしぐさが特徴。彼がなぜ後宮を追われたのかという過去も、物語の中で語られていきます。
羅漢(ラカン)
片眼鏡の「変人軍師」。軍師としては超一流で、将棋は国内無敵と言われるほどですが、奇行が多く猫猫からは「あのおっさん」呼ばわりされています。人の顔が識別できない代わりに「人が将棋の駒として見える」という特異な認識能力の持ち主。猫猫との因縁は物語序盤の大きな見どころで、彼のエピソードは涙腺注意です。
漫画版は2種類ある!どっちを読めばいい?
『薬屋のひとりごと』のコミカライズは、別の出版社・別の漫画家によって2シリーズが並行連載されています。書店やストアで「絵が違う…?」と混乱しがちなポイントなので整理しておきましょう。
| ビッグガンガン版 | サンデーGX版 | |
|---|---|---|
| 正式タイトル | 薬屋のひとりごと | 薬屋のひとりごと〜猫猫の後宮謎解き手帳〜 |
| 作画 | ねこクラゲ(構成:七緒一綺) | 倉田三ノ路 |
| 出版社 | スクウェア・エニックス | 小学館 |
| 既刊 | 17巻(2026年7月時点) | 22巻(2026年6月時点) |
どちらも原作小説のストーリーを追う正式なコミカライズで、華やかで繊細な絵柄が好みならビッグガンガン版、テンポよくミステリー部分を楽しみたいならサンデーGX版が選ばれる傾向にあります。迷ったら、両方の1巻を読み比べて絵柄の好みで決めるのがいちばん失敗しません。
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まとめ
『薬屋のひとりごと』は、毒好きの薬師・猫猫と美形宦官・壬氏のコンビを軸に、後宮の妃たち、癒し系武官の高順、変人軍師の羅漢といった濃いキャラクターが絡み合う後宮ミステリーです。登場人物の関係を押さえておくと、事件の裏に隠れた人間ドラマがぐっと味わい深くなります。
薬屋のひとりごと登場人物まとめ|猫猫・壬氏と後宮の主要キャラを整理しました
まずは猫猫・壬氏・四夫人の関係だけ頭に入れておけば、初見でも迷わず楽しめます。漫画版はビッグガンガン版とサンデーGX版の2種類があるので、絵柄の好みで選んでみてください。電子書籍ならセールで安く揃えられるタイミングも多いので、気になった方はチェックしてみるのがおすすめです。
















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